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(灼熱少女のレッスンは順調に進んでいる。
公演本番まで、あと少し……)
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(ショッピングモールでのミニステージも結果的には
成功したし、この勢いに乗っていきたいところだな)
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プロデューサー。
あの、少し、お時間いただけますか?
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はい。あの、今になってこんなことを言い出すのは、
ご迷惑だろうとわかってはいるのですが……。
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けど、やっぱり大事なことだと思うので
お話しします。
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プロデューサー。私は灼熱少女のリーダーと
センターには、相応しくないのではないでしょうか?
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いや……そうか。
この前のミニステージのことを、気にしてるのか?
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はい。あの時、私はお客さんたちの注意を、
満足に引くことができませんでした。
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ですから灼熱少女のためにも、センターには
もっと華のある子がいいんじゃないかと思って。
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そんなことは……いや。
とにかく、意見は最後まで聞こう。それで?
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いえ、私の意見は今言ったとおりです。
後任は、恵美がいいと思います。
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恵美ならお客さんを盛り上げるのも上手だし、
リーダーとしても、みんなをまとめられるかと。
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うーん……まあ、恵美への評価には同意だよ。
リーダーの器もあると思う。
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やっぱり、そうですよね! よかった。
それじゃあ……。
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いや、ちょっと待ってくれ琴葉。
それとこれとは別問題だ。
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おっはよ~! ……ありゃ?
プロデューサーと琴葉、どったの?
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恵美、ちょうどよかった! 今、リーダーとセンターを
恵美に代わってもらおうっていう話をしてて……。
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えええっ!? リーダーって、灼熱少女の?
な、なんで? どーして?
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いや海美、アタシに聞かれても……あっ! ははーん、
琴葉ってば、まだこの前のコト気にしてんの?
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だから、アレはたまたまアタシ達のアドリブが上手く
いっただけで……な、なんでそんなマジな顔してんの?
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だって本気だもの。私なんかより、
灼熱少女の中心には恵美が相応しいと思う。
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いやいや、おかしいでしょ! なんでそうなるの?
アタシがリーダーとか、絶対無理だっての!
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んも~、冗談にしちゃ面白くないし。
あんまりしつこいと、怒るよ?
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冗談なんかでこんなこと言わないよ。私は本気。
今度の灼熱少女の公演は、絶対に成功させたいし……。
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だからそのためにも、アイドルとして未熟な私が
目立つところにいちゃダメだと思うの。
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だ、だからって、急にそんなコト言われても……
アタシだって、心の準備ってモノがさ? ね、海美?
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う……うんうん、そうだよね!
も、もーっ、やだなー琴葉ってば!
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そんなコト言ってると、
私がセンターやっちゃうぞ~☆ な~んて……。
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海美ちゃんがセンター?
……そっか。それもいいかも……。
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こんな時期にセンターとリーダーを両方なんて、
たしかに現実的なお願いじゃなかったかもしれない。
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でも、ふたりで片方ずつだけなら、どう?
海美ちゃんなら、センターに申し分ないと思うし……。
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や、やだやだ琴葉、そんなコト言わないでよ!?
今のなし、冗談だってば!
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いい加減にしなよ、琴葉!
アタシ、ホントに怒るからねッ!?
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恵美や海美ちゃんには、私の気持ちはわからないよ。
……何でもできる、ふたりには……。
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はあ!? 何でもって……何言ってんの!?
琴葉こそ、アタシ達の気持ちわかってないじゃん!
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今、恵美ちゃんとすれ違いましたけど~。
どうかしたんですか~?
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なんかめぐみ、すっごくこわいかおしてた……。
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あのさ、琴葉……。灼熱少女のレッスン初日、
私とめぐみーだけ、お仕事で先に帰ったでしょ?
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あのとき、めぐみー言ってたんだよ。
琴葉は何でもカンペキで、自慢の友達なんだーって。
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その大好きな人が、自分なんか……って言ってたら。
私だったら、ちょっと悲しいかな……。
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だって、大好きな人への自分の気持ちが、
全然届いてないってコトでしょ……?
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そんな……私、全然知らなくて……。
ど、どうしよう。恵美……。
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大丈夫だよ、琴葉。恵美の様子は俺が見てくる。
すまないが、少し待っていてくれるか?
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プロデューサー……わかりました。
すみません、お願いします……。