MLTD Archive(β)

アンドロイド達の午後

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(EScapeのPV撮影は滞りなく進み、 残るはクライマックスシーンのみとなった)
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(撮影の合間には、公演のためのレッスンもある。 今日もみんな、頑張っているみたいだな……!)
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ワン、ツー、スリー、フォー。 ……ふぅ。
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よし、ちょうどいいタイミングだな。 みんな、少し休憩にしよう。
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プロデューサー。私達のダンスですが、 アンドロイドらしくできているでしょうか。
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ダンスがアンドロイドらしいかどうかはさておき…… レッスンは順調だよ。
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先にキャラ作りを徹底したのがよかったのかもな。 みんなダンスの表現力に、磨きがかかっていると思う。
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そうですか。あまり、実感はありませんが…… 褒められるのは、うれしいな。
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けど、こうまで手放しに褒められるというのも……。 はっ。もしかして、また私を驚かそうと……?
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……。
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してないしてない。3人ともいい感じだから、 心配せずしっかり休憩して、交友を深めておいてくれ。
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交友……なるほど、わかりました。 では、白石さん。
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へ? う、うち? あっ……は、はい。なんでしょうか、真壁さん。
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白石さんは普段、どんなふうに過ごしていますか。 学校や家など、劇場以外の場所でしたらかまいません。
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え……? あの、真壁さん。 なぜ急に、そのようなことを……?
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……。
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はい。せっかくですから、この機会に 白石さんのことを知りたいと思いまして。
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そういうことですか。私の私生活など、 あまり面白みのない話だと思いますが……では。
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家では、飼っている金魚を眺めたり……休日は 史跡や甘味……コホン。散策をしたりしています。
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なるほど。では、学校生活はどうでしょう。 放課後、クラスメイトと出かけたりなどは。
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いえ……親しくしている方は、数えるほどしか おりませんし。レッスンなどもありますから……。
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そうでした。学校の友達とは、時間が合いません。 これも、アイドルの宿命なのでしょうか。
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アイドルをしていなかったら、どうだったのかな。 ……友達100人、できたかな。
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そうですね、私もたまに考えます。もしアイドルをして いなかったらと……今の生活に、後悔はありませんが。
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……。
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(瑞希と紬は同い年だし、通じ合うところが あるみたいだな。けど、志保は……?)
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……。
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志保、どうかしたのか? ひとりだけ離れたところにいたりして……。
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プロデューサーさん……。 なんでもありませんから、放っておいてください。
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こないだから、やけにひとりになりたがるんだな。 ふたりの話に加わればいいのに。
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別にいいです。 私が入っても、邪魔になるだけだと思いますし。
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邪魔?
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私は中学生ですから。高校生のことは……、 わかりません。だから……。
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なんだ、そんなこと気にしてたのか。
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そ、そんなことって……なんですか、その言い方!
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おーい、瑞希、紬! 志保がなんだかふたりに 遠慮してるみたいだ、仲間に入れてやってくれないか。
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なっ!?
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遠慮……?
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プロデューサー。 それは一体、どういうことですか?
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ああ。中学生の自分が、高校生のお姉さん達の 会話に混ざるのは、なんだか悪いと思ってるみたいだ。
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……っ! プロデューサーさん……!
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なんと。それはいけません。私達はユニットの仲間。 北沢さん、是非こちらに……ぐいぐい。
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み、瑞希さん! 私は別に遠慮なんて……!
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そうです、北沢さん。年の差なんか気にしないで。 こちらの中学校の話、とても聞きたいです。
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紬さんまで……そ、そんなに引っ張らないでください。 わかりましたから!
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プロデューサーさん…… 後で覚えていてくださいね?
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ははは。わかったから、いってらっしゃい。
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うう……。
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(ふたりに腕を引かれていく志保の顔には、 はにかみが浮かんでいた)
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(ちょっと、お節介すぎたかな? でも志保も楽しそうだし、たまにはいいか!)
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