1
ただいま~……ん? なんか、へんなにおい……。
ちょっと、ジュリアさん? このにおい、何?
3
……空を彩る 星に乗って あたしは未来へ……
願い事を たくさん詰めた 鞄を握りしめ……♪
6
ほんとに?
じゃあ、ジュリアさんは旅芸人なの?
7
そうじゃないけど……立ち寄った街で、演奏する事は
あるかな。それで多少、日銭を稼げるんでね。
8
そうなんだ……ねえ、桃子も歌いたい。
桃子、長唄を習っていたから歌は上手だよ。
9
へえ! そいつは聞かせてもらわないと。
……さっきの曲でいいか?
10
……空を彩る 星に乗って あたしは未来へ……
願い事を たくさん詰めた 鞄を握りしめ……♪
12
桃子もジュリアさんと一緒に旅芸人、できる?
あちこちを回って、歌ってお金を稼ぐの!
13
ああ。お嬢ならきっと、どこに行っても売れっ子だ。
……でも、お嬢を連れていっちゃったら環が寂しがる。
14
……環はやっぱり、桃子が
お父さんの跡を継ぐことを期待してるみたい。
15
でも……今、桃子がお父さんの跡を継いだら、
また同じことの繰り返し。また誰かが傷つくの……。
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環は桃子のためなら一人でも頑張るって言ってくれる。
でも、ダメなの。環に危ないこと……してほしくない。
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なら、本当に全部捨てて、一緒に来るか?
こんなちっぽけな商店街にこだわることなんてない。
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住めば都ってね。人間、案外どこでだって暮らして
いけるもんだ。今はこの街が全部かもしれないけど……
19
世界ってのは広いんだぜ? 遠い土地にいけば、
故郷のことなんてコロッと忘れられるさ。
20
で、でも……!
それじゃ、お父さんやみんなの気持ちが……。
21
お嬢。極道ってのは、
なまなかな覚悟でなっちゃあいけない。
22
お嬢の幸せが、死んだ親分さんにとっても、
一番の願いだったはずさ。
24
お嬢の手は、あんなにうまい料理を作れるじゃないか。
血で染めるなんてもったいない。
27
ただいま~!
くふふ、たんけんで宝物いっぱい見つけたぞ。
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おーい、じゅりあ。
こっち来て運ぶの手伝って!
30
なによ、わかったようなことばっかり言って……。