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わかるよ、昴くん……
今は思いっきり、叫んじまいな……。
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もう1回はやめよう、昴。
劇場内にいる他の人がびっくりしちゃうからな。
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というか、この流れには既視感があるんだけど……
今度はどうしたんだ?
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プロデューサー、聞いてくれよ! オレの
兄ちゃんがさ、京都のアイドルのこと褒めるんだぜ!
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スタイルがいいとか、大人っぽいとか!
なんなんだよー!
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あちらは十代後半、高校生から大学生が
主要メンバーのユニットだからな。
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確かにそういう意味では、中学生のこちらより
最初から大人っぽいだろう。けど……。
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『確かに』……? プロデューサーは、
オレと兄ちゃん、どっちの味方なんだよ~!?
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(ダメだ……ふたりとも、まだ過敏というか、
理屈が通じるタイミングではなさそうだ)
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ああ、そうだな!
もちろん、オレも付き合うぜ、亜美!
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兄ちゃんには秘密に決まってるっしょ!
みんなをレッスンルームに召喚して、特訓だ!
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(秘密の割には、思いっきり叫んでるけど……。
ここは黙って、発散させた方がいいのかな)
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昴さん、亜美さん、着替えてまいりましたが……
私たちだけで、新曲のお稽古でしょうか?
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私は自主練するつもりだったから、ちょうどいいけど。
けど、亜美に呼ばれるとは思わなかった。
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亜美だって思ってなかったよ!
イタズラの準備じゃなくて、自主練なんて!
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自覚はあるのね。
……それじゃ、どうして自主練することになったの?
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聞いてくれよ、志保! 兄ちゃんが……あ、
プロデューサーじゃなくてオレのなんだけど。
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とにかく! 亜美たちみんなで特訓して、
兄ちゃんを見返してやろうよ!
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京都のアイドルに、
やられっぱなしの亜美じゃないかんね!
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そうね。……私だって、京都でのパフォーマンスには
納得してないし。特訓、いいと思う。
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私もです。ここは私たち4人で協力して、
東の大和撫子の底力を見せる時ですね!
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それじゃ、早速、作戦会議だな!
相手にあって、オレたちに足りないものってなんだろ?
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それは……認めたくないが、セクシー……かな……。
……認めたくないけど!!!
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そうだよな~。プロデューサーも
言ってたけど、オレたち中学生だもんな~。
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確かに、あの独特のたおやかさには敵いませんが……
でも、私たちが手も足も出ないほどとも思えません。
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仕掛け人さまが、私たちにと用意した舞台。
必ず、勝機はあるはずです!
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ええ。他にもスペードのメンバーはいるのに、
私たちに、あえてこの仕事を用意した……。
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私たちの武器は……
やっぱり、新曲なのかもしれない。
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今回のツアーのための新曲だもんな。
よし! みんなで聞き直してみようぜ!