MLTD Archive(β)

「君と出会ってから」水瀬伊織

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(『Destiny公演』のセトリも決まり、 いよいよレッスン開始が近づいてきたある日……)
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さて、みんなもう帰ったかな。戸締りを確認して…… ん? レッスンルームに誰か残ってる……?
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~♪
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あれ、伊織か?
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あら、プロデューサー。お疲れさま。 もしかして、もう締める時間?
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うん。でも珍しいな、 伊織がこんな遅くまで残ってるなんて。
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今度の公演の曲を聞きこんでたの。 レッスンまでに全部頭に入れておきたいじゃない?
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もちろん、伊織ちゃんぐらいになると 一回聞くだけで充分なんだけど。念のためね。
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はは、じゃあフリ入れもスムーズにいきそうだな。 レッスン、楽しみにしてるよ。
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ええ、期待してなさい。 初日から最っ高のダンスを見せてあげるんだから♪
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うん。それにしても……頼もしくなったな。
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あら……何よ急に。 私は、最初に出逢った日から頼もしかったでしょ?
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頼もしかった、というか……
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さて、ここにいるらしいけど……。 あ、あそこか。
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はあ~あ。私、いつになったら、 デビューできるのかしら? まったく、ムカつくわ~。
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(え、えらく、乱暴な言葉づかいだな。 この子、もしかして、見た目によらず……)
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腹いせに、そこらのカベ、 け飛ばしてやろうかしら。にひひっ♪
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や、やあ、こんにちは。
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え!? うあああ、誰よ、アンタっ!? ……じゃなくて、どちら様でしょう~?
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とまあ、末恐ろしかったというか……。
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そんな感じだったかしら。 もっと素敵だった気がするけど……。ま、いいわ。
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だとしても、頼もしくなったのはお互い様じゃないかし ら。私ばっかり言われるのは不公平だわ。
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うーん、こっちはそんなに変わってないつもりだけど。 変わったかな?
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変わったわよ。オレンジジュースも毎回ちゃんと フレッシュを買ってくるようになったし、
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変態っぽいこともたまにしか言わなくなったわ。 なかなかの成長よね♪
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そ、そうか。小さい成長だな……。 とりあえず、ありがとう。
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もちろん、他にもあるけど…… いいじゃない、そんなこと。
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それに、変わらないものもあるでしょ? いつまでも、ずっと変わらないもの……。
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そうだな、いろいろあると思う。 そのうちの一つは、目指している場所、かな。
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……そうね。あと、その目標のために、アンタは 馬車馬のように働かなきゃいけないってこともね♪
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伊織ちゃんのプロデューサーはアンタだけなんだから。 この先もずっと、付き合いなさいよねっ。にひひ♪
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